南砺市井波の個別指導塾 成和学舎のブログ

砺波のそのまた奥地、南砺市井波で個別指導塾を営む榎木勝規のブログです。学習のコツから日々の教室でのできごと、子育ての日常についてつづります

音声認識ソフトVS人間

UDトークというスマホアプリをご存知でしょうか。

http://udtalk.jp/

端的に言うとリアルタイム音声認識&翻訳アプリです。

 

先日とある国際交流のイベントで、このUDトークを開発された青木秀仁さんとご縁があり、

外国語教育とテクノロジーについて最近考えていました。

 

今や話した言葉が瞬時にリアルタイムに文字化されて、同時に他の言語に翻訳される

というようなSFのような出来事が現実に起こり始めている、ということを実感します。

 

自動認識の精度はまだまだ低いようにも見えますが、短くて簡単な日常会話レベルでは

まったく問題がない状態で、特に認識精度が落ちるケースは、話者の滑舌が悪かったり、

強いなまりのあるイントネーションであったり、内容そのもののねじれであったりという要素で

コンピューター側が泣かされているように感じます。

 

そうなってくると、実際問題として、今後は「英語を話す力」よりも

「正しい自動翻訳がされやすい日本語(母国語)を選んで話す伝わりやすい話し方」

をする能力の方が大切になってくるのかもしれません。


ゆくゆくは、内容そのものを正確に伝える力さえ磨けば

外国語に翻訳するだけではなく、

その内容を古語にしたり、江戸時代風にしたり、文豪風にしたり、方言にしたりという

自分の国の言語の中でも自由自在にテイストを選んで遊べるようになるかもしれませんね。

 

教育の現場で

英語教育と日本語教育、どちらが大事?なんて議論をよく見かけます。

そこにおける日本語教育の内容も何をもって日本語教育とするのか、

日本語の何を教えるのかについて人によって意見の相違があるように思います。

 

私自身は、何語かが問題ではなく、「伝える技術」として

「コミュニケーション」をこれからの子どもたちは学んでいくべきであるし

正確に伝える方法の一つとして日本語のルールや技術も英語も、テクノロジー

学んでいけたら良いのではないかと思っています。

 

さて、今日書こうと思っていたのは実はもう一つ、別の話題で

この音声認識アプリの誤認識を見ながら考えていたことがあります。

 

誤認識された文章だけを読んでみると

おおまかにきっとこうだろうな、と推測できる部分もあるのですが

かなりずれてしまって、全体の意味はさっぱりつかめないということも

当然あります。

 

逆に言えば

高性能に進化した現代のコンピューターでも簡単にはできないことを

人間は無意識に、さらっとやっているんですね。

 

ここで人間礼賛をしたいわけではありません。

「耳で音を聞き取って認識する」という作業はそのように

コンピュータをもってしても誤るような本来高度な並行処理をしているのだ

ということをあらためて意識してみたいのです。

 

日常の何気ない会話でも

発せられた瞬間に意味が決まる単語もあれば

文脈の中で、ああ、さっきの言葉はこっちの意味だったか

という風に遡って意味が確定する単語もあります。

 

 

きみをそっとお皿の上に移そう。

 

「きみ」は、君なのか黄身なのか

お皿が出てくるぐらいまでは確定できませんね。

 

たこをあげたいと思うんだけど何が必要か分かる?

 

これに至っては凧なのか蛸なのか

一文が完結した時点でも決められません。

 

このように、「ことば」はそもそもが

すべての事象に対して1対1で固有の言葉が割り振られているわけではない以上

一定の曖昧さを避けられません。

 

それゆえ、音声を用いたコミュニケーションでは

聞き手はその瞬間瞬間で認識した音声情報に対して

 

その意味について「いくつかの選択肢」を含み持たせて

保留状態を保ったまま聞き進めつつ

 

意味が確定したところで遡って内容を把握しなおし

 

それと同時に新たに進行している音声情報を受け入れ続ける

という作業を繰り返すという

 

実に複雑な並行処理をしていることになるわけです。


 

これを考えてみると、学校の授業が分からないという子どもの頭の中では

自動翻訳アプリの誤認識レベルのちんぷんかんぷんな単語の羅列が

ずらりと並んでいるのであって、これを見て意味を理解しろとうのは

そもそも無理という状況になっているはずです。

 

そういう子たちはえてして言葉の意味や定義に対してあまり興味もこだわりもありません。

もともとがあいまいな状況なので、あいまいさの変化が気にならないのです。

 

きっちり理解できた状態を積み上げている子たちの頭の中では言葉の定義がすっきりしています。

その結果、教室で先生が語るキーワードが正確に理解できるので、意味がつながるようになります。

 

じつはこれは一朝一夕でできることではありません。

 

とくに幼児~低学年期では、

「たとえ正確に伝わっていたとしてもやらない・やりたくない」

というもう一つの障壁があるために

ある発話がどこまで相手に伝わっているのかを

正確に把握することが非常に困難です。

そもそも伝わっていないのか、伝わってはいるけどやりたくないだけなのか

この見極めが難しいので、言葉で伝えて反応を待つよりも

必要な時には叱って言うことを聞かせた方が手っ取り早い

というのが大方の対応です。

 

学校現場でも、たとえその子が話を聞いていなくても

言葉で話される内容を把握できていなくても行動できる

(周りの子の反応を見て真似をする、など)

そんなアプローチが併用されていることがほとんどです。

 

普段の生活においては、言葉を理解できなくても

 

「困らない」

 

だから、言葉の力を磨くモチベーションが

本人には育たないので

 

音声情報を受け取る能力が磨かれないまま

学年を上がっていくことも珍しくはありません。

 

私がかつて都内で塾講師をしていたころ

『アルゴクラブ』という

http://algoclub.com/classroom/index.html 

低学年から楽しめる知育教室のような講座も担当していました。

 

そこでは、言葉も遊びの要素として

いかに正確に聞き取れたかによって

ゲームの勝敗に直結するようなモチベーションを持たせて

「聴く力」も磨いていました。

 

幼い子ども時代はだれしも聴き取り間違いをして

それがまた可愛らしく傍から見て楽しくもあります。

それを自分で気づいて修正していくプロセスは、

決して幼児期に限られることではありません。

 

聴いて理解する力は

日々の落ち着いた会話が土台となります。

 

また、各科目の授業が分かるようになるための土台づくりは

その科目の約束事ともいえる一つ一つの言葉、キーワードの意味を

正しく把握することから始まります。

 

意味と意味が組み合わさることで、論理が展開されるようになります。

まずは新学年のスタートにあわせて

お子さんの学習環境、言語環境、コミュニケーション状況を

ぜひ振り返ってみて下さい。

 

あたり前のようでいて

難しいのが音声コミュニケーションです。

 

 

seiwagakusha.main.jp

新学期応援キャンペーン

山見教室開校キャンペーン

実施しています。

子育てに正解はある?

南砺市では3世代同居を推進しています。

うちも昨年3月に神奈川から引っ越してきて3世代同居家族になったわけですが

良いこともあれば、困ったこともあるわけで

特にその中でも「子育て」論に関しては

夫婦の間だけでも意見がぶつかることだってあるのだから

ましてや世代の離れた親子間では

それはそれは大変な軋轢になることもありうるわけです。

 

しかも、親世代はすでに子育てを終えていますから

一応の「結果」が出た立場で自信満々で指導してきます。

(もちろん人によりけりでしょうが)

 

それが母親にとってはかなりストレスになることも多いですね。

 

私自身は3世代同居推進派です。

ですが、当事者が幸せになるためには

ただ一緒に住めば良いわけではなく

正しく学んで、お互いを受け入れる準備をして

問題が起こった時に解決する手順もあらかじめ打ち合わせをして

そのうえでスタートした方が良いですね。

 

我が家では私が緩衝材になって調整していますが、

急な決断でもあったので

お互いの準備期間も少なく

ちょこちょこ小競り合い(笑)が起こっています。

 

さて、子育てについてですが

 

育児本や、ネットでもてはやされているような

カリスマママに憧れたところで

誰もが同じようにできるはずがありません。

 

「子どものために」と

お母さんが頑張ってくれるのは

とても素晴らしいことです。

 

でも

 

まずはお母さんの心が平安で

お母さんが活き活きしていること。

 

これに勝る子育ての秘訣はないのではないかと

私は思います。

 

 

育児情報やお受験情報に振り回されて

あれをさせなきゃ、これやっちゃダメ・・・

と心に余裕をなくしているときは

大概のことはうまくいきません。

あるいは、なんとかできているようでも

とても疲れてしまうのです。

 

もちろん、子どものために「良いこと」は

確かにあります。

これまでブログにも綴ってきた通り

子どもはいつでも学べるので

逆もしかり

学ぶチャンスを逃してしまえば

「まぁいっか」と

うやむやにすることを

身につけるのも早いのです。

そして、なにより

親の姿をよく見ています。

 

でも、ああしなきゃ、こうしなきゃ

と情報に振り回されて自分を責めたてて

ストレスを抱えて結果

子どもにつらく当たってしまうくらいなら

 

なるようになるさ~

 

ぐらいに鷹揚に構えていたほうが

まだ良いというものです。

 

一番かわいそうなのは

勉強熱心なばっかりに

誤った情報を信じて一生懸命その通りにやって

失敗してしまうケース

 

こんなことがありました。

そのお母さんは

子どもは褒めて育てなきゃ

って一生懸命褒めてほめて

悪いこと(してほしくないこと)をしてしまったときも

にこにこ顔で受けとめてあげていた結果

子どもはなんでも思い通りになるのが当たり前

お母さんに対しては何をしても良いんだという

間違った考えを形成してしまいました。

わがままし放題で、手がかかるので

お母さんも余裕がなくなり

また、成長して力も強くなり、

お母さんが抱っこしてごまかすこともできなくなった頃に

相談を受けました。

 

 

いくら褒めるのが大切

受けとめることが重要といっても

いやなことはいや

と、はっきりと伝えてあげないと

子どもは当然わかりません。

むしろ、子どもだからこそ

「わかりやすく」伝えないと

混乱してしまうんですね。

 

まずはいやなことはいやと

毅然と、はっきりと、表情も大げさに

伝えましょうとアドバイスしました。

 

存在の否定ではなく

行動の拒絶というのがポイントです。

 

もちろん、何を肯定して、何を否定すべきか

ということも、細かくいうと考えるべきところはあります。

でも、まずはこまごま考えるよりは単純に

自分が嫌なことをされたときは

率直に「いやだ」と伝える

「ダメ」じゃなく「いや」がポイントです。

禁止ではなく、自分の意思や『気持ち』を伝えているので

相手に選択の余地があるのです。

 

「いやだ」と言われたときに

それをやめるか、それでもやり続けるか

それを通して、子どもの状態を知ることができ、

子どもの成長を知ることができます。

 

親がわがまま放題ならば子どもが犠牲になります。

一方で親が我慢しすぎても子どもは歪むのです。

ごくごく自然に

その「自然」が実は難しかったりします。

 

悪いことをすればその結果が自分に跳ね返ってくる

それが自然です。

不用意に高いところに上って足を踏み外せば

落っこちて「痛い思い」をするのです。

準備なく水に潜れば息ができなくて「苦しい思い」をするのです。

それが自然というもの。

冬になれば寒く、夏になれば暑いのです。

天に向かって抗議したところで、

自然はびくともしません。

自分が工夫するしかないのです。

 

それを、人間があれこれ手心を加えてしまうから

歪みやすくなるのです。

子育ての最良のお手本は

「自然」

 

子育ては、子どもと一緒に悩み、感じ、考えること

子育てを楽しめる大人が増えることが

何よりの少子化対策かな

とも思います。

 

子育てママ・パパ応援しています。

 

seiwagakusha.main.jp

「速さ」に強くなろう

小学6年生で扱う「速さ」

中学の連立方程式でも頻出の重要テーマです。

 

この単元でも3公式なるものが登場しますが

大切なのは当然3公式の丸暗記ではありません。

 

「速さ」という概念の意味・定義をきちんと説明できるかが

最大のカギなのです。

 

速さの問題がうまくできない子は

まず速さの意味が的確に説明できません。

 

では、算数・数学でいう「速さ」とは何でしょうか?

それは「単位時間あたりに進む距離」なのです。

 

小学5年生で単位当たりの量を学びます。

実はこの理解が不十分だと、「速さ」の概念がよく分からなくなるのです。

1時間、1分間、1秒間などの単位時間に

○Km、□mなどの進む距離を組み合わせて速さの概念や単位が作られています。

そうして、例えば1分間で□m進むような速さのことを「分速□m」と呼ぶのだと。

これさえ理解してしまえば、もう3公式は必要ありません。

1分間で6m進むならば、4分間では24m進めるよね、というのは

割合の考え方や比例の考え方です。

速さ×時間=距離

というこの当たり前の関係一つ理解すれば

時間=距離÷速さ

速さ=距離÷時間

というのは割合の時と同じく

□×B=Cのときに

□=C÷Bになる、という考え方をそのまま利用することができるのです。

 

ですから、

速さを求めるときはこれ

時間を求めるときはこれ

距離を求めるときはこれ

と3公式を使い分けるようなやり方は

おすすめしません。

 

意味が分かっていれば当たり前のこと。

そう感じられるようになるまでしっかり導入してあげること。

そのような理解ができてから、いろいろな応用問題に取り組むこと。

それが本来の理想のステップです。

 

未来の教育は一人一人が自分のペースで進められる

個別指導が基本になることが望ましいですが、

過渡期に生きる現代の子たちには

少しでもそのギャップが埋められるように応援したいですね。

 

必ずわかる!

絶対できるようになる!

希望をもって頑張りましょう。

 

seiwagakusha.main.jp

「割合」に強くなろう

小学5年生で習う「割合」

苦手にする子、つまづき始める子が多い単元です。

実はこのテーマは5年生だけで終わらず、その後いろいろと形を変えて算数・数学に登場し続けます。

なぜ割合が難しいのでしょうか?

小学校の教科書では

割合=比べられる量÷もとにする量

比べられる量=もとにする量×割合

もとにする量=比べられる量÷割合

なんていうふうに3公式が登場します。

 

「どの場面でどの公式を使えば良いのかわからない。」

「割り算かと思ったらかけ算だった」、なんて声をよく耳にします。

 

3公式の使い分けで悩んでいる子は間違いなく、割合の意味が理解できていません。

そもそも割合というのは、2つのものを比べて、片方がもう一方の「何倍か?」ということを示す数字です。

2つのものを比べる場面では、子どもたちはそれまで足し算や引き算で考えてきたのです。

AくんはBくんより○cm低いとか、お兄さんは妹より500円多いとかいうふうに、

2つのものを比べる場面では、もっぱらその「差」を扱ってきました。

割合というのは、そうではなく

2つのものを比べて、「何倍か?」という数字で判定する比べ方なんだよ

ということを本来はもっとじっくりやる必要があるのです。

 

なぜならば、何倍か?という考え方は小学2年生でかけ算を習ったときに

さらっと出てくるのですが、その段階ではまだ深く理解できていません。

 

割合の導入にあたって、まずは簡単な数字で

例えば12人と3人で比べてみます。

12人は3人の「4倍」

では3人は12人の何倍?

ここでさっそく「???」となる子が当然出てくるのですから。

でも、ここをしっかり理解させ、腑に落ちた状態にしてやれば

割合そのものは全く難しくないんですね。

 

①何倍という考え方になじんでいる

②小数倍、分数倍でも考えられる

③1より小さい数をかける場面とその意味が分かる

 

この3つのステップを踏まえれば、

あとは表現の仕方の問題だけになります。

小数で表すのか、分数で表すのか、歩合で表すのか、百分率で表すのか

いずれも同じことを表しているので、根っこの処理は変わりません。

 

ところで

小学校の教科書では

割合=比べられる量÷もとにする量

比べられる量=もとにする量×割合

もとにする量=比べられる量÷割合

なんていうふうに3公式が登場します。

実はこの3公式がますます子どもたちを混乱させます。

 

先ほど述べたように、割合そのものは

何のことはない、2つのものを比べて、一方が「何倍か?」という比べ方をした数字でした。

従って問題に対するときも本来は

①何と何を比べているのか?

②どちらを基準に、もう一方が何倍だといっているのか?

これさえ読み取れば大丈夫なのです。

作る式も

基準の量×何倍=比べる量

これ一本で大丈夫!!

なぜならば、子どもたちは先に

□×B=Cという計算で

□=C÷Bで求められるということは学んでいるのですから。

基準の量が分からなければ、一旦 □×何倍=比べる量 というふうに

わからない部分を□にした式をつくっておいて

□=比べる量÷何倍

で良いのです。

 

1つの公式で済むものを、わざわざ場面を分けて別の公式にしてしまうのは

応用力を阻害する要因になります。

あるいはせめて3つの公式を同列ではなく、

重要公式と「早ワザ」というふうに分けて教えて欲しいものです。

 

1つをしっかり使いこなせば3倍に活用できる。

さらに変化形まで覚えてしまえばプロセスを省略して素早く解ける。

 

この感覚を身に着けるのに最適なテーマがこの「割合」です。

けれど、3公式暗記スタイルの授業で

今年もまた学校現場では多くの算数・数学苦手予備軍を量産していくのです。

 

ちなみに割合の考え方は分数のかけ算わり算ととても相性が良いのです。

いくつに分けた、いくつ分、という発想はそもそも割合そのものでもありますから。

ところが小学5年生で割合を学ぶ際に、まだ分数のかけ算わり算を習っていなかったりします。

これも本来はちぐはぐな話で、分数のかけ算わり算が使いこなせるようにしてから割合を学んだ方が

圧倒的に理解は深まりますし、より複雑な問題を自在に解くことができるようになります。

 

そうして、6年生では比を学習します。

この「比」という考え方は、5年生の割合の段階で

2つのものを比べて、何倍か、とう発想を身に着けた子にとっては

「な~んだ、割合とおんなじだね」

「むしろ約分みたいなことができて割合より楽ちん」

なんてスムーズに頭に入っていきます。

けれど5年生の割合で、3公式を覚えて、どれに当てはまるかを考えて

なんてやっていた子は、まったく新しいテーマのように感じて

一からやり直さないといけなくなるのです。

 

5年生から6年生にかけての春休みは

そんな「隠れた危険」をあぶりだす大切な時期です。

①分数の計算をかけ算わり算まで自由自在にできる

②割合の考え方を身につけ、自信をもって式が作れる

③単位当たり量の考え方で式をつくり、答えの数字の意味が分かる

現在5年生の皆さんは

この3項目をしっかりチェックして、新学年に向けて最高のスタートをきっていきましょう。

 

成和学舎 Eラーニング

http://seiwagakusha.main.jp/menu/

勉強ができる子とできない子の違いは?

今回はずばり直球勝負。勉強ができる子とできない子の違いについて

 

学校の勉強に自信がある子は勉強ができます。

授業で基本的なことが理解できていれば、学校の流れに乗っていきさえすれば

大きくはずすことはないですね。当たり前です。

 

だから義務教育レベルの勉強の世界では先行逃げ切りが圧倒的に有利なのです。

一度染み付いた癖は簡単に抜けません。

「先生の言っていることが良くわからない」というのは

決して「じきにわかるようになる」ものではないのです。

 

では、その土台は何でしょうか。

ひとつは先行体験です。

小学校入学前に、文字を読む、文字を書くという経験。数を数えるという経験。

 

以前子どもたちが通っていた神奈川の公立小学校では「建て前」として

小学校入学までに文字が書ける必要はありません。

ただ、自分の名前のひらがなは読めるようにしておくといいでしょう。

勉強は入学してからゆっくりすすめます。

なんて言われました。

妻はそれを真に受けていましたし

当然、それでも『大丈夫』です。

義務教育ですから、追い出されることもなければ、留年させられることもありません。

 

でも、それってただ「居られる」だけなんですよ。

その状態で入学しても決してスムーズに勉強ができるようにはなりません。

 

神奈川は二極化が進んでいましたから、公立小学校では

しっかり準備して入学させ、やがては中学受験に臨ませる家庭と

ただ年齢がきたから保育園・幼稚園の延長で小学校に行かせる家庭とが混在していました。

 

塾も基本的には同様で

入塾した段階で、「先生の言っていることが良くわからない」という状況は

アウトだと思っておくべきです。

塾の場合はさらにクラス分けがなされていますから、

適正クラスに入ったときに授業の内容が分かれば大丈夫です。

 

授業がまったく分からないのに家でがんばってなんとかテストで成績をとって

結果本人の力より上のクラスをキープする、というのは

受験学年ならまだしも、先が長い時期には悪循環を生みかねないので

お勧めしません。

 

さて、こうして見てみると、勉強ができる子とできない子の違いはなんでしょう?

そう、

スタートにおける準備

であり、

始め方

が大切なんですね。

 

今成績が良いお子さんも気をつけておかないと高校に入学してから大失敗することになります。

難関高校は秀才の墓場だと表現した人もいるくらい、

背伸びして入った場合は入学後が要注意です。

 

では準備って何でしょう?

予習ですか?

いえ、違います。

中学、高校の場合は復習の方が大切です。

 

では小学校の場合は?

読み書きと数え体験、そして何より「対話ができること」が大切です。

 

保育園児であっても落ち着いて「対話」ができていること。

そうすれば何かあっても日々の出来事を聞き、

サポートすることができます。

 

また、親との対話の延長で

先生とのやりとりがスムーズになります。

 

忙しく家事に追われる中でも

新入学を迎えるこの時期は、未来への投資だと思って

じっくりお子さんの話に耳を傾け

お子さんに自分の「気持ち」を語りかけてみて下さい。

 

成和学舎では新入学応援キャンペーンを開催します

https://jyukuerabi.com/detail/448/course

 

南砺市井波の個別指導塾

成和学舎 Eラーニング

http://seiwagakusha.main.jp/menu/

学習習慣はいつ身につける?

勉強の習慣をいつ身につけさせるのが理想かといえば

 

「ものごころがつかないうちに」が一番スムーズです。

 

 

 

もちろん、2歳児や3歳児に詰め込み教育をしろ、という話ではありません。

 

大人と一緒に「遊びながら学ぶ」時間を楽しむことが一番良いということです。

 

 

 

勉強が大変になってから、その大変なことを習慣にさせようとしても難しいのです。

 

大変という感覚がないうちに、遊びの延長感覚で「するのが当たり前」という

 

状態にもっていくのが理想なんですね。

 

 

 

ちょっとしたことでも遊びにできて、同じことでも何度も繰り返し飽きずにできる。

 

幼児期ならではの特性で、これを活かさない手はありません。

 

そんな時期に学びの原体験を持たせてあげられたら、勉強への導入がスムーズになるのです。

 

 

 

かたや教育熱心な家庭がある一方で、

 

勉強は小学校に入ってから、とか、勉強は学校にお任せ、というご家庭があることも事実です。

 

小学校1年生の勉強なんて大して難しいことをやっていないんだから

 

まだ大丈夫でしょ、と。

 

 

 

けれど、実際のところ小学1年生の段階で、テストの点数には表れない大きな差ができています。

 

学校で先生が話していることが「理解できる子」と「理解できない子」がいるのです。

 

 

 

低学年のうちは、理解できていなくても、テストのときに先生がほとんど答えを教えてくれたり、

 

同じ問題を何回もやってくれるので、できているように見せかけることが簡単です。

 

 

 

問題は本人の「意識」なのです。

 

 

 

先生の言うことは基本的に「理解できるのが当たり前」と思って授業に臨む子と

 

先生の言うことは「よく分からない」と思って授業に居る子と

 

 

 

差がつかない方が不思議なくらいでしょう。

 

 

 

昨今は働くお母さんをサポートする放課後児童クラブが充実しています。

 

けれど、やっぱり大切なのはお母さんがその日あったことをじっくり落ち着いて聞いてあげること。

 

勉強の話だけでなく、いろんなことを聞いてあげる中で、学校の宿題も確認して

 

学校の勉強が理解できているのかを確認してあげて

 

「今」分かっている

 

「その場で」理解できる

 

状態に持って行ってあげること

 

 

 

小学校入学前後の2年間はとても大切な時期です。

 

大変なんだけれども、長い目で見れば必ず大きな投資効果があります。

 

将来たくさん塾通いが必要になるか、ピンポイントで苦手なところだけを補えば済む子になるか。

 

鍵を握っているのが小学校のスタートです。

 

 

 

内容が簡単だから、と甘く見ないであげて下さい。

 

スタートの時点での意識がその後の姿勢に影響を与えます。

 

 

 

もうすぐ新入学のお子さんをお持ちのお母さん方

 

頑張って下さい。

 

 

 

ちなみに我が家の3人の子どもたちは

 

次男だけがタイミングよく、幼稚園~小学校入学の期間が

 

私の「主夫時代」に当たっていたので

 

私が自らつきそって土台づくり、習慣づくりがスムーズにできました。

 

長男は妻に任せっきりだったので大苦戦

 

末の娘は小学校入学の年に私が仕事に復帰したので

 

土台づくりはしましたが、小学校の勉強習慣づくりには失敗しました。

 

 

 

と、まあ簡単ではないわけです。

 

上手にやってらっしゃる世のお母さんがた、尊敬します。

 

うまくいかなくても当たり前、そのうえでこれからどうしましょうっていう相談も

 

遠慮なくお寄せ下さい。

 

 

 

成和学舎では無料の学習相談を随時承っています。

 

お問い合わせはこちら

 

http://seiwagakusha.main.jp/menu/learning/contact_me/

 

 

 

 

低学年・幼児の保護者向け学習カウンセリング・アドバイス承ります。

 

新入学応援キャンペーン実施中です。

もうすぐ田舎暮らし1年

昨年3月に一家5人で神奈川から富山にUターンしてきました。

 

【大きな変化その1】

・学校が遠い!!

以前に住んでいた家は小学校から徒歩5分、中学校からも徒歩10分

8時15分の始業に8時過ぎに家を出ても間に合っていました。

こちらに引っ越してからは朝7時10分には家を出るタイミングなので

おかげで早起きの習慣が身について大変ではあるけど慣れてきました。

 

【大きな変化その2】

・小学校にも制服がある。

神奈川の公立小学校は私服がほとんどなので、

制服で登校するのはちょっと新鮮であり、服を買う頻度も少し減り

その代わり週末は洗濯が煩わしくもあり、という感じでした。

 

【大きな変化その3】

・中学生はヘルメット

安全のために自主的にかぶっている人はいますがルール化はされていないので

自転車に乗るときはヘルメット、というのは初めは慣れなかったですね。

 

【大きな変化その4】

・町の行事に学生全参加

さんさん駅伝、よいやさ祭り(中学生)、氷の彫刻(小学6年生)

町の行事に小学校や中学校から生徒が全員参加、しかも体操服!!

ずっと住んでいる人にとってはあたりまえの光景かもしれませんが

びっくりしました。

 

【大きな変化その5】

書初め大会がある

以前の学校では書道はあれども書初めはありませんでした。

書初め用の大きな筆を使うのも大きな紙に書くのも初めて。

良い経験ができました。

 

【大きな変化その6】

・スキー教室がある

神奈川でも中学校では中1だけスキー教室がありました。

小学校にはなかったので、下の子2人は初めてのスキーになりました。

 

【大きな変化その7】

百人一首大会がある

神奈川でも学校によりけりでしょうが、

うちの子たちが通っていた学校ではやっていなかったので、

こちらに来てから今年初めて覚え始めました。

 

とまあ、いろいろ変化がある中で子どもたちもなんとか馴染んできました。

また、この1年でひょんなことから猫を飼い始めることにもなり

家族が一人(一匹)増えました。

 

4月からは次男が中学生、長男は高校生になる(予定?)なので

途中加入とは少し違った気持ちで

新しい環境でスタートしていけたらうれしいです。

 

私のほうはといえば南砺市井波で個別指導塾を始めました。

自宅の一室を教室にしているので、大勢は見てあげられませんが

難関校受験(大学・高校)、私立中学受験など特殊なニーズがあれば

ご相談下さい。

seiwagakusha.main.jp